当社はタイ王国において現地LPガス事業会社「PAP Gas & Oil Co., Ltd.（以下PAP Gas社）」の51％の株式を取得し、同国での〝LPガス事業〟を開始することとなり、2018年2月24日にバンコクで設立披露式典を開催しました。

PAP Gas （ピーエーピーガス）社は、2009年1月に、ガスおよび石油製品の販売を目的に設立、LPガスを主な商材として販売を拡大しています。バンコク市内の本社をはじめ、チョンブリ県、ナコーンラーチャシーマ県、アユタヤ県等にもLPガススタンド(4ヶ所)、LPガス充填所兼貯蔵設備（5ヶ所）、ガス小売店舗（10ヶ所）を有し、2016年からは、国内のLPガス市場ではタイ石油公社（PTT）を除き、ワールド・ガス（WP）、サイアム・ガス、ユニーク・ガスに次ぐ民間第４位のシェアを保持しています。

PAP Gas 社は、資本金520百万バーツ（18億2千万円）で、現在タイ国内で10社程度のみが保有する石油製品取扱いのライセンス、「Article 7（アーティクルセブン）※」を所持していることに加え、PTTから直接LPガスを購入する権利だけでなく、2017年の規制緩和によって独自にLPガスを輸出入する権利も有しています。
※別名 セクション7、タイ語ではモー・ジェット

当社は、2015年頃から、東南アジアの中核として堅実な経済成長を続けているタイにて、LPガスの市場調査を継続してきました。日系企業始め、外国企業が相次いで事業を展開している点にも着目し、多様な業種の工場や家庭でLPガスの使用量が堅調に増加していること、今後もこの拡大が期待できることを確認、同国への合弁事業での進出機会を探ってきました。当社は、既にベトナム、インドネシア、カンボジアに進出しており、ASEANの中核、タイに拠点を確保できれば、地域一帯に大きなシナジー効果を発揮できると考えています。

これらの状況を背景に、2017年8月のタイ国内でのLPガス取引自由化を事業進出の好機ととらえ、創業８年を迎え、主力とするＬＰガススタンド事業から産業・一般家庭用の卸・小売事業への転換を模索していたPAP Gas社と協議を重ね、この度、合弁事業の提携をしていくことで合意した次第です。

PAP Gas社の社名は、早期にPAP Gas One に変更する予定です。当社にとって8ヶ国9番目、ASEANでは、ベトナム、インドネシア、カンボジアに次ぐ４ヶ国目の海外拠点となります。

〔当社資本参画後のPAP Gas社の概要〕

合弁事業の提携にあたり、(株)埼玉りそな銀行の紹介にて現地コンサルティング会社からの出資も加え、今後の事業展開への支援を受けることになりました。

当社の計画では、従来の主力であるLPガススタンド事業に加え、産業用のお客さまへのLPガス販売拡大や2017年から始めた一般家庭用の小売事業を徐々に増やしていきます。このために、当社が持つさまざまな販売ノウハウにより、地域密着型のきめ細かなサービスを通じた営業を展開し、エネルギーの安定供給に寄与すると共に、タイの益々の社会・経済の発展と環境保全にも貢献していきます。

2045年のサイサン創業100周年に「アジア・太平洋地域において“総合エネルギー・生活関連事業”でリーディング企業になる」というビジョン達成をめざし、国内だけでなくPAP Gas社の社員も含め、グループ一丸となって一歩一歩前進していきます。

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